STOP THE 格差社会!暮らしの底上げ実現キャンペーン
最低賃金の引上げと遵守を求める全国行動 結集集会in東京に参加
日 時 : 2013年 6月 26日(水)18:30~20:00
場 所 : 日本教育会館 一ツ橋ホール (東京)
参 加 : 709名 (連合奈良:水野)
次 第 : ①主催者代表挨拶 岡本直美 連合会長代行
②来賓挨拶 細野豪志 民主党幹事長
鈴木 寛 参議院議員
大河原雅子 参議院議員
③最低賃金の引き上げと遵守に向けた決意表明
相原康伸 自動車総連会長
田村雅宣 UAゼンセン副書記長
(中央最低賃金審議会委員)
Aランク 尾野秀明 連合東京副事務局長
Bランク 澤崎 之 連合静岡総合企画局長
Cランク 金子裕昭 連合群馬事務局長
Dランク 道又富雄 連合岩手副事務局長
団結ガンバロー三唱を行う ④労働者保護ルールの改悪に断固反対する決意表明
南雲連合事務局長 神津 里季生 基幹労連委員長
⑤参議院議員選挙勝利に向けた決意表明
南雲弘行 連合事務局長
⑥集会アピール 冨田 珠代 自動車総連 労働条件局長
⑦ガンバロー三唱 南雲弘行 連合事務局長
<概 要>
連合は6月26日(水)、「STOP THE 格差社会!暮らしの底上げ実現」キャンペーンの「6・26結集集会」を開催した。これは同キャンペーンの一環で、全国約340カ所で街宣を行った「最低賃金の引上げと遵守を求める全国行動」を締めくくるものであった。同集会には、全国47都道府県の代表ならびに連合構成組織等から700名以上が参加した。
主催者を代表して挨拶する岡本会長代行 |
主催者を代表して挨拶した岡本連合会長代行が、「STOP THE 格差社会!暮らしの底上げ実現」キャンペーンのこれまでの取り組みを紹介した。働いても報われない「ワーキング・プア」が増加し、相対的貧困率が14.9%に達するなど、雇用と労働条件が傷んだまま格差がさらに広がりかねない現状を懸念し、連合は第84回メーデー中央大会で特別決議を採択してキャンペーンを開始した。「労働者保護ルールの改悪を許すな!5.24緊急集会」「日本の未来を拓く労使関係~活力ある企業と働きやすい職場づくりをめざして~」「2013連合要求実現 6.13中央決起集会」と連合本部主催で立て続けの取り組みを実施したのと平行して、全国では5月20日に北海道、22日に沖縄で口火を切った後、全国約340カ所で様々な街宣が実施され、地域の実情に応じた訴えかけが行われてきたことが報告された。岡本会長代行は「いま求められていることは、少子高齢化の進行、貧困と格差の拡大、不安定・低賃金労働の増大などの課題に真摯に向き合い、格差是正や暮らしの底上げにつながる政策を着実に実行していくこと」だと会場に呼びかけた。
続いて民主党を代表して細野幹事長が挨拶し、7月21日に予定されている参議院議員選挙の勝利をめざして、力を結集するよう呼びかけた。東京選挙区選出の鈴木寛、大河原雅子両議員もかけつけ、勝利に向けた決意の一端を披瀝した。
最低賃金については、まず労働条件委員会を代表し委員長である相原自動車総連会長が最低賃金制度の意義と役割を再確認し、連合が「すべての労働者の労働条件の改善」をめざす上で最低賃金の取り組み、特に企業内最低賃金協定の締結拡大と協約額の引上げが極めて重要であると呼びかけた。続いて中央最低賃金審議会の労働者側委員を代表して田村UAゼンセン副書記長、さらに地域別最低賃金額改定目安のランク毎に、尾野連合東京副事務局長、澤崎連合静岡総合企画局長、金子連合群馬事務局長、道又連合岩手副事務局長がそれぞれA・B・C・Dの各ランクを代表して、これから開始される中央最低賃金審議会における目安審議、ならびに各都道府県の地方最低賃金審議会における金額審議で「セーフティネットとしての実効性の高い水準」をめざす決意を表明した。
引き続き、労働者保護ルールの改悪について雇用法制委員会の神津委員長(基幹労連委員長)が、安倍政権が導入を企てる「ジョブ型正社員」「解雇の金銭解決」「労働時間規制の緩和」等について、働く者の犠牲のうえに成長戦略を描く安倍政権の姿勢を絶対に許してはならないと呼びかけた。さらに、労働者保護ルールの後退を許さないためにも来る参議院議員選挙における民主党の勝利が極めて重要であるとして、連合を代表して南雲事務局長が、勝利に向けた決意表明を行った。
集会アピールを提案する冨田自動車総連労働条件局局長(中賃委員) |
集会の最後に、中央最低賃金審議会の委員でもある冨田自動車総連労働条件局局長が集会アピール(案)を提案し、参加者の満場の拍手で採択された。南雲事務局長の先導によるガンバロー三唱を全参加者が唱和して、集会を締めくくった。
「STOP THE 格差社会!暮らしの底上げ実現」キャンペーン 「6・26結集集会」 ー最低賃金の引上げと遵守を求める全国行動ー アピール
連合は4月27日の第84回メーデーにおいて特別決議を確認し「STOP THE 格差社会!暮らしの底上げ実現」キャンペーンを開始した。その一環である「最低賃金の引上げと遵守を求める全国行動」は、全国300カ所以上で街宣行動を実施し、締めくくりの「6・26結集行動」を本日早朝、都内主要駅11カ所で行った。そして今、約800人の参加を得て、「6・26結集集会」を開催した。
暮らしの底上げのためには、最低賃金の引上げが必要であり、また有効である。 現在の地域別最低賃金の全国平均は749円、最低額は652円である。年間2000時間働いたとしても、年収はそれぞれ150万円、130万円程度でしかない。年収200万円を下回る人々が「ワーキング・プア」と名付けられているのに引き比べて、とうてい「健康で文化的な最低限度の生活」が確保できる水準ではない。 連合は最低賃金を早期に1000円に引き上げることが必要と考える。そこに到達する第一歩として、2010年に政労使で合意した「2020年までの、できる限り早期に全国最低800円」をまずは確保すべく、本年度の地域別最低賃金改定でも大幅な引上げを追求していく。
安倍政権は14日、「日本再興戦略」を閣議決定した。規制改革会議などで当初検討されていた内容に比べればかなり抑えた表現になっているが、労働者の代表が不在のままで、解雇ルールの後退や残業代ゼロ制度、解雇しやすい正社員制度の導入など、労働者保護ルールの改悪についての議論が行われたが、これらは検討課題として残されており、先延ばしされたに過ぎない。また、年金・医療・介護など社会保障制度の改革が先送りされていることも問題である。 参議院議員選挙後には、かつて自民党政権が推し進めた、働く者を犠牲にして効率と競争を最優先するような政策を打ち出してくることは明らかである。このような政策とその決定プロセスを認めることは断じてできない。
今取り組むべきは、働く者の雇用と労働条件の改善をはかり、国民の暮らしを底上げすることで、わが国の再生を成し遂げることである。最低賃金の引上げと遵守はもとより連合が求める政策を広く全国に訴え、職場で働き地域に暮らす多くの仲間の力を結集して、「働くことを軸とする安心社会」の実現に向けて社会的なうねりを創り出していく。 そのためにも、来る参議院議員選挙では総力を挙げて、組織内候補者をはじめ推薦候補者全員の勝利をめざす。
2013年6月26日 「STOP THE 格差社会!暮らしの底上げ実現」キャンペーン
「6・26結集集会」