雇用における男女平等参画に関する要請を実施

連合奈良は、男女が均等な機会と待遇で、仕事と生活の役割と責任を分かち合いながら働き続けることのできる、「男女平等参画社会」実現をめざしています。2022年度より義務化された301人以上の事業主を対象とした「男女の賃金の差異」の公表について、単なる数値の公表だけでなく、賃金格差の要因分析・是正に向けて取り組みを促すことが必要であり、公表が義務化されていない300人以下事業主についても格差の縮小に向けた自発的な取り組みを促すことも求めています。厚生労働省「職場のハラスメントに関する実態調査」(2020年調査)では、過去 3 年間に相談があったと回答した企業の割合をみると、パワハラ(48.2%)、セクハラ(29.8%)、顧客等からの著しい迷惑行為(19.5%)の順に高く、カスハラへの対応のニーズが高まっています。国内の機運の高まりを踏まえ、あらゆるハラスメントの根絶に向けた取り組みの実施を求めていかなければなりません。現在の日本経済の成長の鍵となり得る、女性がスキルアップ、キャリアアップを同時にはかることを可能とする環境を早急に整備し、女性の経済的自立を実現するためには、男女平等参画に関する取り組みを強力に進める必要があります。2004年より設定している6月の「男女平等月間」に合わせ、連合奈良は6月14日(金)、引き続き男女がともに仕事と生活を両立できる社会、男女平等参画社会の実現に向けて取り組みを進めるため、奈良労働局に対し以下の内容の要請を行いました。

1.    4月1日より施行されている「困難な問題を抱える女性への支援に関する法律」に従い、奈良県が策定した基本計画の着実な実行にむけ、民間団体と連携し、その活動を支援すること。

 

2.    充実した相談・支援業務を行うため、女性相談支援員やハローワークの相談員をはじめとして、自治体における相談・支援の窓口業務を担っている臨時職員・非常勤職員の雇用の安定と処遇改善をはかること。

 

3.    女性活躍推進法を踏まえ、企業における女性の活躍促進のため、事業主の規模を問わず一般事業主行動計画の策定について周知するとともに、常時雇用する労働者が301人以上事業主に対しては、「男女の賃金の差異」について数値の公表だけではなく、賃金の差異の要因分析・是正に取り組むよう促すこと。また、300人以下事業主についても「男女の賃金の差異」の情報公表を促し、取り組みの定着をはかること。

 

4.    厚生労働省の調査によれば、企業に寄せられる相談はパワハラ、セクハラに次いで顧客等からの著しい迷惑行為、いわゆるカスタマー・ハラスメントに係る相談が3番目に多く、また、2023年9月には労災認定基準にカスタマー・ハラスメントが追加されたことを踏まえ、事業主に対し、指針に定められている望ましい取り組みについて周知するとともに、取り組みの実施を促すこと。

 

5.    誰もが働きやすい職場環境づくりの取り組みとして、性的マイノリティに関する理解促進に向けた取り組みを事業主に対して周知するとともに、奈良県内での好事例の共有を行うこと。あわせて、奈良県と連携し関連する制度に対する理解促進をはかり性的指向・性自認も含めたあらゆる差別の禁止の重要性について周知すること。

 

6.    仕事と育児・介護の両立支援において、男性の育休取得状況の実態を連合奈良と共有することで一層の推進をはかり、実効性のある取り組みとすること。あわせて両立支援等助成金の活用について事業主に対して周知徹底をはかること。

労働相談ホットライン フリーダイヤル:0120-154-052


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